クコの実(枸杞子・ゴジベリー)とは|味・食べ方・漢方の視点から解説

クコの実(枸杞子・ゴジベリー)上品の実、明目と長寿の物語

枸杞子(クコシ)は、ナス科クコの成熟果実を乾燥させた生薬で、中国最古の薬物書《神農本草経》の上品(じょうほん)に収載され、3000年以上にわたり養生食品として親しまれてきました。当店では、有機認証付の中国・寧夏産の枸杞子をお届けします。

こんな方に選ばれています

  • パソコン・スマートフォンで目をよく使う方
  • 美容やエイジングケアの習慣に関心のある方
  • 薬膳・スーパーフードに興味のある方
  • 毎日の健康習慣に手軽な一杯を取り入れたい方
読みたいところから

クコの実の味わい ── ほんのり甘く、フルーティーな滋味

鮮やかな朱色の乾燥させたクコの実
乾燥させたクコの実。鮮やかな朱色の小さな実、ほんのり甘くフルーティーな滋味

湯のみに枸杞子を入れて湯を注ぐと、しばらくして淡い橙色がふわりと広がります。味わいはほんのり甘く、ほのかにフルーティー。苦味や渋味はほとんどなく、後味はすっきりとしています。蒸らした後の実は柔らかくなり、小さな種子のプチプチとした食感を楽しみながらそのままお召し上がりいただけます。お子様にも飲みやすく、薬膳茶のなかでも特に万人受けする一杯です。

クコの実とは ── 由来と特徴

湯のみに浮かぶクコの実と淡い橙色のお茶
湯を注ぐと淡い橙色がふわりと広がる。古来お茶や薬膳の彩りとして親しまれてきた

枸杞子は、ナス科クコ属のLycium barbarum L.(寧夏枸杞・ねいかくこ)の成熟果実を乾燥させたもので、長径6〜20mmほどの紡錘形をした鮮やかな朱色の粒です。日本薬局方にも「クコシ」として収載される生薬で、別名「明目子(めいもくし)」「却老(きゃくろう)」「天精」「地仙」と呼ばれ、近年は「ゴジベリー」「ウルフベリー」の英名でスーパーフードとしても広く知られています。

古来、中国・寧夏回族自治区中寧県の枸杞子が最高品質とされ、現在も「寧夏枸杞」の名で世界的に流通しています。当店ではこの本場・寧夏産の有機認証栽培品を仕入れ、残留農薬検査を経たうえでお届けしています。中国では薬食同源の代表的な素材として、家庭料理から薬膳まで日常的に用いられ、日本でも杏仁豆腐の彩りや、焼酎漬けの「クコ酒」として古くから親しまれてきました。

枸杞子が歩んできた道 ── 民間利用の歴史と当店の考え

枸杞子は、3000年以上にわたり中国を中心とするアジア圏で養生食品として親しまれ、近年は欧米でも「ゴジベリー」としてスーパーフードの地位を獲得しています。ここでは、古典文献に残された記録から、現代に伝わる民間の利用法まで、枸杞子が歩んできた道のりをご紹介します。

紀元前後〜後漢期上品としての記録

中国最古の薬物書とされる《神農本草経》は、365種の薬物を「上品(じょうほん)・中品・下品」の三品に分類しています。上品とは「無毒で長期服用しても害がなく、不老長寿を目指す」最高位の品で、枸杞子はこの上品に収載されています。

久しく服すれば筋骨を堅くし、
身を軽くし老いず。

── 神農本草経 上品 枸杞条

「久服堅筋骨、軽身不老」と漢文で記されたこの一節は、後世の養生書にも繰り返し引用され、枸杞子を「不老長寿の実」として位置づける根拠となってきました。当店では古典の言葉そのものをお伝えするにとどめ、現代の効能を断定するものではありません。

楊貴妃の美容伝承

中国・唐代の絶世の美女として知られる楊貴妃が、毎日枸杞子を口にしていたという伝承が中国各地に伝わっています。歴史書での裏付けは限定的ですが、美容と健康を結びつける物語として、現代の中国でも広く語り継がれています。

日本のクコ酒文化

日本では江戸期以降、果実を焼酎に漬けた「クコ酒」が各地で家庭の養生酒として親しまれてきました。熊本大学薬学部の薬草データベースなどにも記載があり、滋養強壮の民間療法として全国に定着しています。

「保温杯里泡枸杞」── 現代中国の養生フレーズ

近年の中国では、保温ボトルに枸杞子を入れて持ち歩く習慣が「保温杯里泡枸杞(保温ボトルに枸杞を浸す)」と表現され、中年世代の養生の象徴としてSNSでも語られるようになりました。古典の知恵が現代生活に溶け込んでいる一例です。

四季を映す配伍の知恵

中国各地の民間養生では、春は黄耆(おうぎ)と、夏は菊花(きくか)と、秋は梨や百合根と、冬は羊肉や肉苁蓉(にくじゅよう)と、というように、季節に応じて枸杞子の組み合わせを変える伝統的な配伍法が伝承されてきました。

このように枸杞子は、古典の権威ある記録から、家庭の養生酒、現代SNSのフレーズに至るまで、幅広い文脈で人々の暮らしに寄り添ってきました。当店では、こうした歴史的・文化的な背景を物語としてお伝えすることを大切にしており、効能効果を断定的に訴求することはいたしません。お茶として、日々の暮らしの一服にお役立ていただければ幸いです。

漢方におけるクコの実の位置づけ

漢方理論において、枸杞子は「補陰薬(ほいんやく)」の範疇に分類され、肝と腎を滋養し、目を明らかにする生薬として、《杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)》《一貫煎》《五子衍宗丸》などの古典処方に配合されてきました。

四気(性)

へい

五味

かん

帰経

肝・腎

かん・じん

性は「平」、すなわち体を強く温めも冷やしもしない中庸の性質を持ち、味は「甘」。帰経は《中国薬典》2020年版に準拠し「肝・腎」の二経としています。漢方理論では、肝腎の精血を補う「滋補肝腎」、目を養う「益精明目」、血を補う「養血」の働きを持つ生薬として位置づけられ、性質が穏やかで長期に用いやすい点が、上品としての評価の根拠ともされてきました。

なお、クコは果実だけでなく、根の皮を「地骨皮(じこっぴ)」、葉を「枸杞葉(くこよう)」として用いる多用途の薬用植物として知られています。それぞれ性質や使われ方が異なる別の生薬として扱われており、当店ではまず、最も親しまれてきた成熟果実「枸杞子」をご紹介しています。

クコの実のおいしい淹れ方

基本(湯のみで蒸らす)

湯のみに枸杞子を5〜10粒(約3g)入れ、80〜90℃のお湯を注ぎます。蓋をして10〜15分ほど蒸らしたらお召し上がりください。実もそのまま食べていただけます。

煮出し(じっくりと)

鍋に水400ccと枸杞子5g程度を入れ、弱火で15分ほどコトコトと煮出します。香りと甘みがより濃く引き立ち、寒い季節の養生茶として、また薬膳の出汁としてもお使いいただけます。

アイス(水出し)

ボトルに枸杞子10g程度と水500mlを入れ、冷蔵庫で4〜6時間ほど置きます。淡い橙色のすっきりとしたお茶になり、夏場の水分補給にもおすすめです。

そのまま噛んで

枸杞子は、そのまま噛んで食べることもできます。お粥に加える、ヨーグルトのトッピング、薬膳料理の彩りとして、お茶以外の幅広い用途でお楽しみください。

クコの実(枸杞子・ゴジベリー)のパッケージ

商品情報

品名 枸杞子(くこし)
内容量 200g(目安:約40〜60杯分)
形態 乾燥果実(ホール/粒のまま)
原産地 中国・寧夏回族自治区産(有機認証付)
カフェイン 含まない(ノンカフェイン)
価格 1,500円(税込)

《神農本草経》上品に収載されてから3000年。古来「明目の実」「却老」と呼ばれてきた小さな朱色の果実を、有機認証付の本場・寧夏産でお届けします。お茶として、薬膳料理の彩りとして、毎日の暮らしの一服にどうぞ。

妊娠中の方、授乳中の方は、ご使用前に医師または薬剤師にご相談ください。

クコの実のよくある質問

クコの実にカフェインは含まれますか?

含みません(ノンカフェイン)。コーヒーや緑茶のようにカフェインを気にすることなく、お子様や就寝前にも安心してお召し上がりいただけます。

1日にどれくらいが目安ですか?

民間では1日6〜12g程度(小さじ山盛り1〜2杯)が目安として伝えられてきました。健康な大人で20g程度までを目安に、ご自身の体調に合わせてお楽しみください。当店では食品として販売しており、特定の効能効果を謳うものではありません。

そのまま食べてもよいですか?

はい、そのまま噛んで食べることもできます。お粥や薬膳料理、杏仁豆腐の彩りとして親しまれてきた歴史があります。お湯で蒸らした後の実もそのままお召し上がりいただけます。

緑茶と一緒に飲んでもよいですか?

緑茶に含まれる鞣酸(タンニン)が枸杞子の成分の吸収を妨げる可能性が古来指摘されてきました。気になる方は時間をずらして別々にお飲みいただくのがおすすめです。

飲んでいるお薬と一緒に食べても大丈夫ですか?

一部のお薬では併用にご注意ください。特に抗凝固薬「ワルファリン」を服用中の方は、クコの実のお茶や大量のクコの実の継続摂取をお控えください。処方薬を服用中で、クコの実を毎日のように取り入れたい方は、医師・薬剤師にご相談ください。

妊娠中・授乳中でも食べて大丈夫ですか?

料理の彩りとして加える程度(数粒〜十数粒)であれば、有害事象が報告された一次情報はありません。ただし、毎日続けるような習慣的・大量の摂取はお控えください。体質や妊娠経過、服用中のお薬によって考え方が変わりますので、日常的に取り入れたい方は、医師・薬剤師にご相談ください。

相性のよい組み合わせ

枸杞子は他の生薬や薬膳素材と組み合わせて楽しまれてきた歴史があります。当店で取り扱う以下の生薬茶との合わせ方をご紹介します。

菊花(きくか)

枸杞子と菊花の組み合わせは「養肝明目」の代表的な配伍として古来知られ、《杞菊地黄丸》という古典処方の名にも残っています。目をよく使う毎日に、湯のみで一緒に蒸らすだけのシンプルなブレンドです。

菊花茶の商品ページを見る →

くこの葉(枸杞葉)

同じクコ(Lycium)由来の葉は「枸杞葉(くこよう)」として、古くからお茶や薬膳の食材に用いられてきました。実の甘さに対し葉はほのかな苦味と青い香りを持ち、果実と葉を一緒に湯のみで蒸らすと多面的な味わいの一杯になります。

くこの葉の商品ページを見る →
本ページでご紹介している内容は、生薬の伝統的な使われ方や漢方理論に基づく情報であり、特定の疾病に対する効能効果を示すものではありません。食品として、日々の暮らしの中でお楽しみください。体調に不安のある方は、医師または薬剤師にご相談ください。

漢方薬局 下田康生堂

千葉県富里市日吉台4-9-11

TEL:0476-22-4160

監修:薬剤師・国際中医専門員 下田健一郎

参考文献

  1. 中華人民共和国薬典 2020年版(中国医薬科技出版社)「枸杞子」項
  2. 第十八改正 日本薬局方「クコシ」項(厚生労働省)
  3. 神農本草経(古典文献)上品 枸杞条
  4. 熊本大学薬学部 薬草データベース「クコ」 https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/003364.php
  5. 武田薬品工業 京都薬用植物園「クコ」 https://www.takeda.co.jp/kyoto/area/plantno139.html
  6. 中華本草(上海科学技術出版社)「枸杞子」項

最終確認:2026年5月24日