男性不妊|中医学・漢方による男性力の向上|下田康生堂

 

「もしかして自分も…?」

不妊症の約半分は男性にも要因があると言われています。
でも、あなたのせいではありません。
体質から整え、精子力を高めることで、未来は変わります。


まず、心に留めておいてください。

男性不妊は、あなたの努力が足りないから起こるものではありません。
それは、からだのバランスや機能にまつわる、ごく自然な現象なのです。

誰のせいでもない。
自分を責める必要もない。
それが、まず最初に知ってほしいことです。

そして、体質や生活習慣を整えることで、
精子の質や活力は、確かな変化を遂げる可能性があります。

あきらめる必要はありません。
あなたのからだには、まだ大きな可能性が秘められています。

私たちは、自然な方法──
特に漢方を用いた体質改善によって、
あなた本来の力を引き出すお手伝いをしています。


男性不妊(男性因子による不妊症)とは?

男性不妊(男性因子による不妊症)とは、妊娠を希望して性生活をしているにもかかわらず、1年以上妊娠に至らない場合に、主な原因が男性側にあると考えられる状態を指します。

一般に、不妊カップルのうち約半数(48%)は男性側にも原因があることが、WHO(世界保健機関)の調査などから示されています。
近年では、欧米諸国を含め、男性因子の割合はさらに増加傾向にあると報告されています。

男性不妊の主な原因

男性不妊の原因は、大きく次の3つに分類されます。

  • 造精機能障害(精子をうまく造る機能の低下)
    └ 男性不妊の約80%を占めます。精子の数が少ない「乏精子症」、元気がない「精子無力症」、精子が存在しない「無精子症」などが含まれます。
  • 精路通過障害(精子の通り道の問題)
    └ 精子を運ぶ通路(精管など)が詰まっていたり狭くなっているため、射出される精液に精子が含まれない状態です。
  • 性機能障害(勃起や射精がうまくできない)
    └ 勃起障害(ED)や射精障害など、性行為そのものがスムーズに行えない場合も不妊の原因となります。

近年注目される生活習慣要因

男性不妊は、先天的要因や病気によるものだけでなく、生活習慣の影響も大きいことが分かってきています。

具体的には、

  • 喫煙習慣
  • 過度のアルコール摂取
  • 肥満や運動不足
  • ストレスの蓄積
  • 高温環境への長時間曝露(サウナ、長時間の座位など)
  • 加齢

これらの要因が、精子の数や質、運動能力に悪影響を与えることが指摘されています。

つまり、生活習慣を見直すことは、男性不妊対策として非常に重要な一歩になります。
体質や生活環境を整えることで、妊娠への可能性を高めることは十分に可能なのです。

日常生活でできる養生法

精子の質や運動率を高めるためには、体質改善だけでなく、日々の生活習慣の見直しがとても大切です。
漢方薬の養生観と現代の男性不妊対策の両面から、以下のような日常的な工夫が推奨されています。

  • 規則正しい、十分な睡眠をとる
  • ストレスを溜めすぎないよう、適度な運動と気分転換を心がける
  • 脂っこい食事や刺激物(辛いもの)の摂りすぎに注意する
  • アルコール・タバコは控えめに
  • 野菜中心の和食・腹八分目を意識する
  • 過度な性的消耗を避け、適度な性生活を保つ
  • 熱すぎるお風呂(高温浴)を避け、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる

こうした毎日の積み重ねが、からだの土台を整え、精子を育てる力を支えることにつながります。

あなたが今できること、ひとつずつ始めてみませんか?


男性不妊に関する古典文献の記載

中国古代医学文献には、不妊に関する記述が早くから存在します。

  • 『礼記・郊特牲』:「男女交わるも、子をなさず」
  • 『左伝』:「男女同姓は子をなさず」

また、『黄帝内経』では、腎と生殖機能の密接な関係について次のように述べられています。

  • 「腎は作強の官、伎巧を出す」:腎は生殖力の根本である。
  • 「男子は八歳にして腎気実し、二八にして天癸至り、精気溢れ、能く子を生ず」:男子の成長と腎気・生殖能力の関係を示す。

ここで語られる「八の倍数による成長論」は、中医学独自の発育観に基づくものです。
男性は8歳ごとに身体と腎気が段階的に発達するとされ、特に「二八(=16歳)」で生殖機能が成熟し、
その後「五八(=40歳)」以降は徐々に腎気が衰え始めると考えられています。

このように漢方薬では、腎の充実度が男性の生殖力の強さそのものと密接に関わっているとされ、
その腎気を補い、整えることが男性不妊対策の要になるとされています。


漢方薬における男性不妊の体質分類と治療方針

ここでは、漢方薬の体質分類(=証型)に基づいて、男性不妊に関わる主な体質のタイプと特徴を整理しています。

証型(体質タイプ) 主な原因(病因) 主な症状 漢方薬的治療方針
腎精不足型
(生殖力のもと“精”が不足)
先天的体質、慢性疾患、過労、房事過多などによる腎精の消耗 精液量・精子数の減少、性欲減退、腰膝だるさ、顔色青白、舌淡、苔薄 補腎填精
腎陽虚弱型
(体を温める力“陽”が低下)
腎陽の不足 精液が希薄、性欲減退、四肢や腰膝の冷え、舌淡苔白、脈沈細 温腎補陽
脾腎両虚型
(消化吸収+精を蓄える力が低下)
脾腎の虚弱による精気不足 精液希薄、性欲減退、疲労感、食欲不振、舌淡苔白、脈細弱 健脾補腎
気血両虚型
(エネルギーと栄養の両方が不足)
気血不足により精子が生成できない 顔色青白、動悸、息切れ、疲労感、舌淡苔白、脈細弱 補気養血
精絡瘀阻型
(精子の通り道が詰まり気味)
血瘀・外傷・精索静脈瘤などによる精路の障害 精索静脈瘤、陰嚢腫れ、舌暗紅、脈弦 活血化瘀
湿熱下注型
(下半身に湿気と熱がこもる)
脂っこい食事・感染症などによる湿熱の停滞 精液が黄色く粘る、陰嚢湿疹・かゆみ、尿が濃い、舌紅苔黄、脈滑数 清熱利湿
痰湿内阻型
(余分な脂・水分が体に停滞)
肥満・飲食不摂生などによる痰湿の停滞 精液粘稠、肥満体型、胸苦しさ、舌苔白膩、脈滑 化痰除湿
肝鬱気滞型
(ストレスで気が巡らなくなる)
精神的ストレス・情緒不安による肝気のうっ滞 精液減少、性欲減退、胸脇の張り、ため息、舌淡紅、脈弦 疏肝理気
肝腎陰虚型
(潤いが不足し疲れやすい)
慢性疾患・過労・房事過多による肝腎陰虚 精液減少、性欲減退、めまい、耳鳴り、腰膝のだるさ、舌紅少苔、脈細数 滋陰補腎

まとめ

漢方薬は、男性不育症の病因・病機に対して、腎精不足、気血両虚、肝鬱気滞、湿熱下注、痰湿内阻といった多面的な理論体系を構築してきました。

これらの理論は、現代医学の研究成果とも融合しながら、より実証的な診断・治療体系へと発展しています。

漢方薬の視点では、単に症状を追うのではなく、体全体のバランスを見直しながら根本改善を図ることが重要とされます。

もし気になる症状があれば、ぜひ体質診断から始め、あなたに合ったオーダーメイド漢方を検討してみませんか?


🌿 下田康生堂での漢方相談の流れ

  1. 初回カウンセリング(約90分)
    生活習慣・体質・月経状況・体調全般をじっくりヒアリングします。
  2. 四診合参による体質診断
    舌診・脈診を組み合わせ、体質を総合的に判断します。
  3. オーダーメイド漢方処方ご提案
    体質・不妊の原因に応じた最適な漢方薬と養生アドバイスをご提案します。
  4. 定期フォロー
    月1回程度、体調や治療経過に応じた処方見直しやアドバイスを行います。

    監修者メッセージ

    監修者写真

    からだの不調には、必ずその人なりの理由があります。
    漢方では、表に現れる症状だけでなく、体質や生活リズムの中にある小さなサインを大切にします。

    もし今、からだの声に少しでも違和感を感じているなら、どうか一人で抱え込まないでください。
    あなた自身が本来持つ力を、もう一度引き出すお手伝いができれば幸いです。

    体質やライフスタイルに合わせた無理のない方法で、一緒に整えていきましょう。
    まずはお気軽にご相談ください。

    監修者プロフィール

    🎓 日本大学薬学部卒業/上海中医薬大学中医学科日本校卒業/薬剤師/国際中医専門員。
    📚 「漢方薬局 下田康生堂」代表。20年以上にわたり、漢方相談を通じて地域医療に貢献。
    🌸 特に不妊症・婦人科疾患の体質改善サポートに多くの実績を持つ。
    🗣️ 企業向けセミナーや日本大学薬学部公開講座での講師などを通じ、漢方の魅力を広く伝えている。

    下田 健一郎
    漢方薬局 下田康生堂

    実店舗のご案内

    下田康生堂 店舗写真
    店舗名 漢方薬局 下田康生堂
    住所 千葉県成田市幸町487
    電話番号 0476-22-4160
    営業時間 9:00~17:00(漢方相談は最終19:00まで)
    定休日 水曜日
    駐車場 近隣にコインパーキングあり
    オンライン相談 遠方の方はZoom相談可能

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