せんぶり(センブリ・千振)とは|日本三大民間薬の苦味健胃薬

第3類医薬品 せんぶり(センブリ・千振) 日本三大民間薬 ── 千回振り出してもまだ苦い、伝統の苦味健胃薬

ゲンノショウコ、ドクダミとともに日本三大民間薬のひとつに数えられるせんぶり。その名は「千回振り出してもまだ苦い」に由来します。江戸時代から苦味健胃薬として用いられてきたこの植物は、日本薬局方にも大正9年から収載され、100年以上にわたって胃腸の不調に役立てられてきました。強烈な苦味の奥にある、民間薬としての確かな歴史をご紹介します。

こんな方に選ばれています

  • 食欲がわかないと感じることが増えた方
  • 食べ過ぎや飲み過ぎの翌日にすっきりしたい方
  • 自然由来の胃腸薬を探している方

本品は第3類医薬品です

効能効果:胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき

医師の治療を受けている方は、使用前にご相談ください。

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せんぶりの歴史 ── 日本が独自に育てた民間薬

せんぶり(Swertia japonica)はリンドウ科センブリ属の植物で、開花期の全草を薬用とします。本州の関東以西から九州にかけて、日当たりのよい山野の草地に自生しますが、近年は自然の個体数が減少し、多くの都道府県でレッドリストに掲載されています。現在流通するセンブリの多くは、長野県や高知県での契約栽培によるものです。

せんぶりが胃薬として広まった背景には、蘭学の影響があるとされています。江戸時代、シーボルトが近江路の製薬所でセンブリを目にした際、ヨーロッパの苦味胃腸薬ゲンチアナと間違えたという逸話が残っています。同じリンドウ科に属する東西の薬草が、それぞれ独立に苦味健胃薬として発達した ── その偶然の一致は、苦味と胃腸の関係が洋の東西を問わず経験的に認められてきたことを物語っています。

別名当薬(とうやく)は「まさに薬である」の意。試しに味見をした人がその苦味に驚き、薬としての力を直感したことからこの名が付いたと伝えられています。明治25年の日本薬局方第2版で龍胆(リンドウの根)の代替品として初出し、大正9年の第4版で正式収載。以来100年以上にわたり、日本の薬局方に記載され続けている生薬です。

御岳百草丸をはじめとする生薬製剤にも配合され、家庭配置薬の原料として日本の暮らしに根づいてきました。漢方処方には含まれない、日本が独自に育てた純粋な民間薬 ── それがせんぶりです。

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薬局だからできること

当店で取り扱うせんぶりは、長野県産の全草をそのまま乾燥したものです。センブリは栽培が非常に難しく、発芽率の低さから安定供給が容易ではありません。漢方薬局として長年培ってきた仕入れの目利きで、品質の確かな原料を選定しています。

飲み方や用量に迷われたときは、薬剤師が直接ご相談に応じます。苦味が強いからこそ、ご自身に合った飲み方を見つけていただくことが大切です。

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せんぶりの苦味の正体

せんぶりの強烈な苦味のもとは、スウェルチアマリンアマロゲンチンといった苦味配糖体(にがみはいとうたい)です。スウェルチアマリンはせんぶりの主要成分で、この苦味が舌や胃を刺激し、唾液や胃液など消化液の分泌に関与するとされています。

つまり、あの苦味そのものが有効成分です。飲みにくさの裏側にある「苦いからこそ意味がある」という事実は、古くから「良薬口に苦し」の言葉とともに語り継がれてきました。もっとも、このことわざ自体は孔子の教えに由来するもので、せんぶりとは直接の関係はありません。しかし、せんぶりほどこの言葉が似合う薬草もないでしょう。

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せんぶりの味わい ── 覚悟の一杯

本当に苦いです。「千回振り出してもまだ苦い」という名の由来は誇張ではなく、実際に2〜3回は振り出して使えるほど苦味が持続します。香りは穏やかな草の香りですが、口に含んだ瞬間、舌全体に広がる強い苦味がすべてを支配します。甘みや渋みといった他の味の要素はほとんど感じません。

その苦味は数分間口の中に残ります。初めての方は、覚悟を決めてから一口お試しください。

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せんぶりのおいしい飲み方

煎じる

1日量0.8g(全草1〜2本が目安)を水約300mLに入れ、弱火で約150mLになるまで10〜15分煎じます。火を止めてセンブリを取り出し、1日3回に分けて食前または食間にお飲みください。1回あたり約50mLです。

振り出す

湯呑みにセンブリを入れ、上から熱湯を注いでよく振り出します。手軽に試したい方にはこちらの方法がおすすめです。同じセンブリで2〜3回は振り出せます。

苦味がつらいときは

少量から始めるのが一番の工夫です。蜂蜜を少し加えると苦味がやわらぎます。それでも苦い場合は、煎液を少量ずつ何回かに分けてお飲みください。

20gで約25日分(1日あたり約38円)。50gで約62日分(1日あたり約27円)。

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せんぶりのよくある質問

せんぶりは育毛に使えますか?

本品は内服用の苦味健胃薬であり、育毛は承認された効能に含まれていません。育毛剤やシャンプーに配合されている「センブリエキス」は、外用の化粧品・医薬部外品成分であり、本品とは用途が異なります。

せんぶりはどのくらい苦いですか?

非常に苦いです。名前の由来が「千回振り出してもまだ苦い」であることからもわかるように、生薬のなかでも特に強い苦味があります。初めての方は、少量から試されることをおすすめします。

せんぶりは妊娠中でも飲めますか?

妊娠中の方は、ご使用前に医師または薬剤師にご相談ください。

子供でも飲めますか?

本品の用法用量は大人(15歳以上)を対象としています。15歳未満の方への使用については、医師または薬剤師にご相談ください。

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特選せんぶり 商品パッケージ

商品情報

品名 特選せんぶり
医薬品分類 第3類医薬品
内容量 20g(約25日分)/ 50g(約62日分)
形態 乾燥全草
原産地 長野県産
価格 20g ¥950 / 50g ¥1,700(税込)

せんぶりの苦味を、ぜひ一度お試しください。

全国一律送料でお届けします

医師の治療を受けている方は、使用前にご相談ください。1ヶ月位服用しても症状がよくならない場合は、服用を中止し、医師又は薬剤師にご相談ください。

用法用量・使用上の注意の詳細は商品ページをご確認ください。

漢方薬局 下田康生堂

千葉県富里市日吉台4-9-11

TEL:0476-22-4160

薬局の管理及び運営に関する事項 →

監修:薬剤師・国際中医専門員 下田健一郎

参考文献

  1. 長野県製薬「センブリについて」(hyakuso.co.jp)
  2. 熊本大学薬学部 薬草データベース「センブリ」(pharm.kumamoto-u.ac.jp)
  3. 東邦大学薬学部 薬用植物園「センブリ」(lab.toho-u.ac.jp)

最終確認:2026年3月7日