物忘れ

よく物忘れをする、スムーズに言葉が出てこない、頭がぼーっとする、集中力が続かない…。
こうした「健忘症」の症状は、脳に栄養と酸素を運ぶ「血」や、脳のエネルギーとなる「気」が不足することで起こると中医学では考えます。

脳の気血不足と深く関わるのは、五臓の「心(しん)」と「脾胃(ひい)」(胃腸)の不調。心は血を全身に送り、脾胃は食事の栄養から気血を生み出す働きを担っています。
そのため、心と脾胃の働きが低下すると、脳に十分な気血が行き渡らず、物忘れなどが起こりやすくなるのです。
また、気の巡りをコントロールする「肝(かん)」(肝臓)の機能低下、「瘀血(おけつ)」(血行不良)などの状態も、脳の気血不足を招く要因となります。

もう一つ、中医学では、脳は「腎」が蓄える「精」(生命エネルギー)によって維持されていると考えるため、腎の機能低下も健忘症の大きな要因に。加齢などで腎が弱くなると、精が不足して脳の機能も衰え、物忘れや記憶力の低下が起こりやすくなるのです。

物忘れが増えるのは不安なものですが、年齢を重ねれば記憶力が低下するのは自然なこと。あまり深刻に悩むと症状を悪化させてしまうこともあるので、気持ちにゆとりを持って過ごすことも大切です。
日々の養生で身体をきちんとケアしながら、脳の働きを健やかに保つよう心がけましょう。

2018年02月12日